屋根の重量差 (燻し和瓦から軽量瓦へ葺き替えた場合)
奈良市でお世話になりました{屋根工事の重量差}についてです。
お客様の家の屋根坪は52坪で、葺き替え前は{燻し和瓦(土葺き工法)}を葺いていました。
燻し和瓦を葺いています。
築80年ほど経過して瓦の劣化とズレがあり、
お客様は「地震への対応」のために軽い屋根材への葺き替え工事を希望していました。
お客様と打ち合わせを行い、軽量瓦{ルーガ雅}への葺き替え工事を行うことになりました。
既存瓦と屋根の一番上にある{棟瓦}を取り除きます。 瓦下にはかなり多くの葺き土を使用していました。
この葺き土だけで1坪あたり100kgほどあるので、
52坪×100㎏=約5,200㎏ (約5トン)のっています。
軒先瓦です。 軒先周りや屋根端瓦のみに{銅線}で固定して、葺き土でなじませて瓦を葺いています。
これが昔からの瓦葺き工法です。
屋根瓦がずれる多くの原因は、{銅線が劣化して伸びていた・葺き土の粘着力がなくなり瓦がズレる}です。
瓦と葺き土の撤去後、下地補強のために構造用合板(コンパネ12mm)を取り付けます。
防水下地材と瓦を引掛けるための横桟を取り付けて、{ルーガ雅}はズレないようにステンレス釘でガッチリと固定します。
施工後です。
<葺き替え前>は燻し和瓦(土葺き工法)を葺いており、1坪あたりの重量は{瓦+葺き土}で約245.6㎏です。
52坪×245.6㎏=12771㎏で、あと棟瓦が入ってくるので
約14,000㎏ (約14トン)
<葺き替え後>は軽量瓦(ルーガ雅)へ葺き替えたので、1坪あたりの重量は{瓦+コンパネなどの副資材}で約92kgです。
52坪×92㎏=4,784㎏ (約5トン)になりました。
屋根重量が約3分の1ほどの軽量化になり、お客様の希望にお応えすることができたので、
すごく喜んでいただくことができました。
そして私もお客様の喜ぶ顔を見ることができて、感謝の気持ちで一杯になりました。