美しい甍が並ぶ大和高田市でも瓦屋根修理は必要!

その理由を解説

奈良県大和高田市をはじめ、甍(いらか)が続く日本らしい佇まいを感じられる街並みは、世界中から来日する外国人観光客に人気です。そのような瓦屋根も時間の経過で劣化し、修理が必要になるのです。屋根をじっくりと目にする機会はそうそうありませんが、瓦の種類からなぜ修理が必要かまで、本記事でわかりやすく解説します。

1. 屋根瓦の分類と特徴

屋根に使われている瓦の分類はいろいろとありますが、一つの分け方として、「和瓦」と「洋瓦」の分け方があります。両方には大きな違いがあり、それぞれに個性や特徴があるのです。以下でわかりやすく紹介します。

1-1. 和瓦(日本瓦)

和瓦は日本瓦と呼ぶこともあります。粘土を瓦の形に成形し、焼き上げて作ります。さらに、和瓦は釉薬(ゆうやく)瓦と、無釉薬瓦の2種類に分けられるのです。釉薬瓦には光沢を出し、防水性を高めるためにうわぐすりとなる、釉薬を使用します。

また、釉薬瓦を陶器瓦(とうきがわら)と呼ぶこともあります。釉薬瓦はカラーも豊富で、和風住宅だけでなく洋風住宅にも対応可能です。釉薬が雨や紫外線から瓦を守ってくれますが、定期的に塗り替える必要はありません。

一方、無釉薬瓦は釉薬を塗っていない瓦です。さらに、無釉薬瓦には複数種類があり、素焼き瓦やいぶし瓦がよく知られています。絶対的ではありませんが、いぶし瓦は和風建築に合い、素焼き瓦は洋風建築に使われる傾向です。無釉薬瓦は、釉薬瓦よりもさらに高温で焼かれ、内部に雨水などが浸透しないように、粘土に強度を出しているのです。無釉薬瓦は古くから寺院や城郭に使われていて、クラシカルな日本住宅によく合います。

1-2. 洋瓦

洋瓦はフランス瓦やスペイン瓦を模して、日本風にアレンジした和瓦を「洋瓦」と呼んでいます。洋瓦は凹凸が少なく、概して平らな形状です。洋瓦を使うと、カラフルでおしゃれな雰囲気が漂い、個性ある屋根に仕上がります。

2. 瓦屋根のメリットとデメリット

和瓦や洋瓦を問わず屋根材に瓦を使う瓦屋根には、素材や成形方法などにより特徴があり、その点がメリットになることもあり、デメリットになるケースもあるのです。瓦屋根のメリットとデメリットについて紹介します。

2-1. 瓦屋根のメリット「高い耐久性」

瓦屋根の最大のメリットといえるのが、耐久性が高い点です。

和瓦は50年以上の耐久性があり、長い場合は70年、80年使用できることもあります。

歴史的建造物では100年以上使用されている和瓦もあるのです。

2-2. 瓦屋根のメリット「断熱性が高い」

一般的に瓦は厚みがあり、下地の建材との間に空気の層があることなどで、断熱性の優れている特徴があります。また、屋根瓦は粘土などの不燃材料でできているため、暑さにも寒さにも強く、環境の変化にも強力な耐候性を発揮する特徴があるのです。

2-3. 瓦屋根のメリット「高い防音性」

瓦屋根は防音性にも優れています。金属屋根などに比べると、雨音が気にならないといわれています。事実、瓦屋根と防水紙などの間には空気層ができていて、その空気層の働きで音が伝わりにくくなり、遮音性が高まるのです。

2-4. 瓦屋根のデメリット「費用がかかる」

瓦屋根にもデメリットはあります。すべての瓦屋根に該当するわけではありませんが、瓦屋根を施工する場合は、ほかのスレート屋根などよりも、費用が高額になる傾向です。耐久性などを考えるとデメリットと一概にいえませんが、瓦屋根は初期費用がかかります。

2-5. 瓦屋根のデメリット「屋根にかかる重量が重い」

瓦屋根のデメリットとして、他の屋根材に比べて重量がある点です。住宅が高層化して重心が高くなると、地震の影響を受けやすくなります。そこに重量がある瓦屋根を設置すると、耐震強度は低下するのです。しかし最近は瓦屋根を施工する場合に、設計段階から住宅の耐震基準を満たす必要があり、耐震建築も進化していて、瓦屋根すべてが地震に弱いというわけではありません。

3. 瓦屋根修理の必要性

耐久性が高い瓦屋根というイメージで、瓦屋根はメンテナンスがあまり必要ない印象もありますが、瓦屋根も定期的にメンテナンスする必要があります。

瓦の寿命は50年~100年といわれていますが、台風や異常低気圧などの暴風雨で傷むこともあります。また、瓦が地震でずれたり、飛来物が衝突し破損したりすることもあるのです。 そのまま破損を放置していると、そのわずかな隙間から雨水が浸み込みます。雨水は住宅の柱や外壁にまで達し、最悪のケースでは壁や柱を腐らせ、崩壊させる恐れがあるのです。また、瓦のずれが原因して、重大な事故につながる可能性もあります。ずれた瓦をそのまま放置しておくと、再度災害が起きた場合に、瓦の落下や破損が続き、歩行者を直撃することもありえます。損害賠償問題が起きることもあるのです。

4. まとめ

瓦屋根は耐用年数が長いメリットはあるものの、雨や風や地震など、自然災害で破損することがあります。さらに10年、20年経過すると劣化は否めません。大和高田市だけではありませんが、このような傾向は各地でみられます。雨漏りや瓦の落下予防のためにも、実績があり信頼できる屋根業者に定期メンテナンスをお願いしましょう。 「有限会社 瓦善」は、奈良県生駒郡平群町に本社がある、屋根工事を専門とする工務店です。創業以来約45年、さまざまな屋根の修理と工事に対応してまいりました。屋根のプロ職人が在籍し、完璧な屋根工事を施工いたします。⾬漏り修理、経年劣化修理など、屋根のトラブルはぜひ当社へご相談ください。