鬼瓦
2021年10月01日

鬼瓦の焼き直し(焼き直し後)

こんにちは。

台風16号の進む方向がどうなるかを天気予報を確認しながら、段取りをどうしようかと考えている日々が続いていました。

奈良県では大きな影響は無くひと安心しています。

3年前に近畿圏を襲った地震と台風の事が今でも強烈に頭の中に残っているので、台風が接近すると聞くと必要以上に警戒しています。

 

古い瓦でも状態が良ければ、焼き直して再利用できます

焼き直しを瓦メーカーにお願いしていた鬼瓦が綺麗になって戻ってきました。

 

平群町でいぶし和瓦の葺き替え工事を行っていて、特殊な鬼瓦の焼き直しを二週間ほどかけて焼き直しをしていました。

屋根から降ろした焼き直し前はこちらです。

土や埃で汚れていた部分は水洗いして、淡路島にある瓦製造元へ。

恵比寿さんと大黒さんが付いている頭は部分的な補修を行えば焼き直しできる状態で、頭を支えている足は劣化が激しくて焼き直しは不可能と連絡がありました。

 

お客様と打ち合わせして、頭は焼き直し・足は新しい瓦を使用することに。

焼き直して屋根に戻した状態です。

新しい足と焼き直した頭の色がバラバラになる可能性があったのですが、屋根に乗せると馴染んでいました。

足を含めて頭も大きいので、固定線も強い材質(黒色のビニールで被覆した銅線)を使用しています。

この鬼瓦に合わせて棟瓦の段数を決めて葺いていきます。

 

 

一番始めの写真は屋根に上げる前に撮った大黒さんの顔写真です。

とても良い笑顔で、ついじっと見ていました。

この瓦は70年前後は経っているのですが、製造した{鬼師}さんも気持ちを込めてこの瓦を作ったのだろうなーと想像できます。

 

現場や色々な場面で思うようにいかなくて、ついイライラしてしまう時がありますが、その時はこの笑顔を思い出すようにします!